2021年度のひまわり教室について

コンテント

2014年に2人の外国出身のお母さんから子どもの「勉強を見てほしい」と言われたのが、ひまわり教室が始まるきっかけでした。

コロナ禍で制限もありまますが、2021年度も引き続きひまわり教室を開催していきます。

2021年度の教室の内容と特徴

1.多言語での読み聞かせ(保護者の母語に子ども達が関心を持つように)(馬路教室)
 *中国語・英語(フィリピン出身の母親)・スペイン語(メキシコ出身)と日本語で読む。

2.外国につながる子どもの日本語での読み聞かせ
 *かみしばいや教科書を、子どもの希望でみんなの前で読む

3.絵本の製作(中矢田教室) 電子絵本にしてだれでも読めるようにする予定

①中国出身の母親の子どもの時の話を取り上げ絵本作家(支援者)が絵を描き中国語と日本語で作成

『ヤンヤンちゃんとおにいちゃん』 (日本学術振興会科学研究費助成事業より)
 発行人:滑川恵理子・絵 田中ひろこ・協力者 児嶋きよみ

②『反抗期』を主題に・シリア・メキシコ・中国・フィリピン等で作成

③『おばあちゃんはおこりんぼ 』メキシコ出身の母親の子ども時代の話から絵本作成

④シリア出身のお父さんが日本の大学へ入学するまでの話

4.Global Sessionのゲストの中で多言語での言語習得の話をセッション形式でする。

5.教育機関とのつながりを持ち共によりよい環境作り
*小学校校長会・中学校校長会で説明
*学校訪問:

6.毎回のひまわり教室の開催後、指導者がレポートを書き、編集して次回までに再送付する。指導内容と子ども達の理解状況共有して、次回にのぞむ。

ひまわり教室から皆様へ

コンテント

子どもは言葉の天才だと言われています。特に外国語の習得は大人より驚くほど早いという話は1度ぐらいお聞きになったことがあるではないでしょうか。でも、実は子どもにとっては、外国で<その国の言葉で生活すること>と<その国の言葉で勉強すること>は全く違うことなのです。なぜなら、使われる言語能力が違うからです。

バイリンガルの子どもの言語能力は、「生活言語能力」(BICS*)と「学習言語能力」(CALP**)を区別して考える必要があります(Cummins, 1981)。

「生活言語能力」は、日常生活でのやりとりに使う言語能力です。たとえば、学校の休み時間に友だちと話したり(例:「何して遊ぶ? / サッカーしよう!」)、家庭での親子のやりとり(例:「今日の夕飯は何?」「宿題やったの?」)で使うことばの力です。このような言語能力は大体1〜2年で習得できます。「子どもは外国語の習得が早い!」「すぐにぺらぺらと話すようになる!」というよく聞く話はこちらの生活言語能力を指しています。

一方、「学習言語能力」は、抽象的な概念の理解や、教科学習に必要な言語能力です。たとえば、教科学習で扱う概念(例:「環境汚染」「電流」)について先生の説明や教科書の内容を理解したり、自分で発言したりするときに必要なことばの力です。例えば、中学校の国語の教科書には『月の起源を探る』という文章があります。その中に「惑星、衛星、公転、自転」という言葉が出てきます。大人なら太陽、地球、月の関係性を思い出せば、これらの言葉が簡単に習得できますが、子どもの場合、まず太陽、地球、月の関係性について説明するところから始めなくてはなりません。そのため「学習言語能力」の習得には5〜7年という長い時間がかかります。

二つの言語能力は別々のものですから、「生活言語能力」が身についたら、自然と「学習言語能力」が身につくというものではありません。学校の勉強についていくために必要な言語能力の習得は決して簡単なことではなく、学習の積み重ねが必要です。

二つの言語能力は別々のものですから、「生活言語能力」が身についたら、自然と「学習言語能力」が身につくというものではありません。子どもが学校の勉強に取り組む中で、意図的・計画的に「学習言語能力」を育てていくことが大切です。

オフィス・コン・ジュント 代表 児嶋 きよみ