2023/06/12

2023年5月28日(日)第363回グローバル・セッション・レポート

開催後のレポート
グローバルセッションイメージ

開催日:2023年5月28日(日)10:30~12:00
場所:ガレリア3階 第2会議室
ゲストスピーカー:張穎(ちょうえい)さん(中国出身・日本語教師・母語支援員・ひまわり指導者)
コーディネーター:亀田博さん
参加者:10名

 今回のタイトル:「美しい水の星」

自己紹介

亀田さん(C):今日は、363回目です。これから自己紹介をお願いします。

M・Tさん:立命館大学大学院で、講座を持っています。今日は、張穎さんですが、私は1993年に始めて中国へ行きました。上海ですが、その時に学生が食事をした後、皿を洗って持って行くのを見て関心したことを覚えています。(アメリカ大学の名誉教授:児嶋記)

M・Fさん:Global Sessionの参加は長いです。桂林や広州などの中国の南部へ行ったことがあり、今日は楽しみにして参加しました。

M・Yさん:張穎さんといっしょにひまわり教室で指導をしています。子どもたちから元気をもらっています。杭州や蘇州に子どもを引率して行ったことがあります。

R・Sさん:ひまわり教室(外国につながる子どもと保護者の学習支援活動をしている)のひとりです。張穎さんと、中国から来ている双子の中学生の指導をしています。環境都市亀岡として、学校でも学習をしているようで、ちがう切り口の環境都市として進めていきたいと思っています。子ども達もラフティングや保津川下りでごみをひろうなどもしていますね。

W・Sさん:ひまわり教室で指導をしています。中国出身者で、今日は張穎さんの環境問題への思いを聞いてみたいと思います。(前回のゲスト)

N・Mさん:横浜から来ました。30数年前に京都の保険会社で仕事をしていて、児嶋さんからのGlobal Sessionの知らせやレポートはずっともらっていました。読んでいるだけですが、名前はおぼえている人が、何人もいます。(オクラホマ州立大学京都校が1990年に開校したときに、アメリカでの学生の保険をお願いした方です。それ以来、ずっと児嶋とはお付き合いがあります。)

児嶋:1999年からGlobal Sessionを始め、2011年に私が退職してからは、オフィス・コン・ジュントの主催として継続しています。今回は、363回目にあたり、20年以上になります。前回は、こちらのW・Sさんでした。

亀田さん:大津から来ています。大津は時間的には京都駅から近く、便利です。10分です。

 今日のゲストの張穎さんは、中国出身ですが、私も、2000年くらいから、日本人のガイドとして、12、3回行っています。今は、入国が制限されていますが。

 その時には、チベットへも2回、ウイグル自治区やタクラマカン砂漠などへも3回ほど行きました。四川省や桂林なども何度も行きました。良い時期に行ったと思います。今は、パスポートと政府の許可証が必要です。こちらに来ている留学生も気を付けることはたくさんあるようです。

張穎さん:私は、民際日本語学校の派遣講師をしています。フィリピンなど東南アジアでも日本語を教えたことがあります。2017年に日本人の夫が死亡し、日本に居住することにしました。2022年からは、千代川小学校に中国語の母語支援員として仕事をし始めました。そこで、千代川小学校の先生からひまわり教室のことを聞き、ボランティアとして、母語支援と日本語指導を始めました。

グローバルセッション開始

 今日のタイトルの「美しい水の星」は、なぜ水の星というのかですが、実は地球は、水が70%以上なのです。

 中国遼寧省の丹東市は、小さい町ですが、北朝鮮との国境の町です。世界の環境問題として、プラスティックのごみ問題を取り上げ、地球はどうなるのかを考えていきたいと思います。

 このように鴨緑江という大きな川をはさんで向かい側は北朝鮮です。

Dandong Bruecke

 この橋は、1909年に日本が満州国の時代に作った橋です。船が来たら開けられて通れるようになっていました。丹東市内には、銀杏並木があり、日本時代に作った公園もあります。現在の市内には、丹東テレビタワーやフリーマーケットやスキー場や天然温泉もあります。

 丹東市の花見とは、何の花を見に行くと思いますか?実は桃の花です。桃は10種類以上あります。その他の果物は、ブルーベリー、ぶどう、いちごトマトというトマトなどもあります。きのこもマッシュルームやまつたけも豊富です。おかゆに入れるこの実や松の実もくりも豊富です。丹東市だけで作られるとうもろこし製の麺もあります。海の食材も豊富で、牡蠣、ムール貝、ちりめんじゃこ、はまぐり、田んぼで養殖するカニもあります。

 亀岡から丹東市に行くには、近いです。関空から大連か瀋陽まで直便で2時間20分位で着きます。大連空港から新幹線で2時間半で丹東市に着きます。瀋陽空港からはもっと近いです。

 私は、このような自然の中で暮らしていたので、これが幸せなどと考えたことはなかったのですが、日本に来てすべてが高いので、大変びっくりしました。

 環境問題としては、人間の活動によって生じた問題であると思います。気候変動により温暖化や海面の上昇などがあります。プラスティックのごみはどのくらいと思いますか?

 2020年の統計では、3億6700万トンのも上るそうです。プラスティックの生産亮の多いのは世界でどこだと思いますか?第1位は、アメリカです。その次は、実は日本です。

児嶋:プラスティックゴミを仕分けしていますが、1週間で。中型袋のゴミが3袋でます。

M・Fさん:自動車にもプラスティックが使用されていますね。

M・Yさん:過剰包装と思います。アメリカに行ったときに、包装は少なかったと思いますが。

Y・Nさん:プラスティックの容器の生産をしている会社もあり、生活にも関係するとは思いますが。

張穎さん:プラの弁当箱もありますね。洗わずに捨てると汚いですね。

M・Fさん:わかい人も共働きが増えていますし、プラ容器に入った料理を買って帰ることもあるでしょう。コンビニで買うと、冷蔵庫がいらないという話を聞いたこともあります。

M・Yさん:回収車が集めている様子を見ると、空のペットボトルのふたをそのままとらずに捨ててあると飛びやすい様子を見たことがあります。

M・Tさん:最近アメリカに行きましたが、変化のきざしがありますね。収集は1週間に1回ですが。市によっては、売るときにりんごを裸で売るようになっている所もあります。

張穎さん:日本では、何重にも包装してある物もありますね。

M・Tさん:日本のりんごはおいしいですね。アメリカは変化のきざしはありますが、粗大ゴミの大きさがすごいです。料金はないのですが、大きなソファが捨てられているのを見たことがあります。

張穎さん:中国はゴミを入れる場所が外にあり、分別もしてなくて、毎日何でも捨てられます。でも、匂いもしてくさいです。

M・Tさん:中国にはリサイクル運動は、ありますか?

張穎さん:リサイクルはしています。でも、ペットボトルなどは、集めて今度は、売るのです。個人で。

W・Sさん:ペットボトルは、売るところと、買い取りをするところもありますね。

M・Fさん:日本では、リサイクルできる物には、「プラ」のマークがあるので、これは、プラスティックの集める日に持っていきますね。

亀田さん:海洋プラスティックも大きな問題になっていますね。マイクロプラスティックの5mm以下の場合、貝や亀などが食べて消化不全になり、死を招くようですね。日本を含む東アジア全体の最大の問題です。日本で津波が起こり、そのゴミがカナダやアメリカに流れ、16倍ものゴミが流れ着いたことがあります。

 広島県の宮島では、鹿にえさを与えてはいけないという決まりがあり、おなかがすいた鹿は、ゴミ箱をあさり、ビニールを食べてしまったということを聞いたことがあります。さけるには、ポイ捨てを意識してしないで、持ち帰る必要がありますね。

 大津市の琵琶湖では、市民が1年に1回みんなでそうじをする催しがありますが、その中の最大のゴミの種類は、プラスティックの容器が74%、かんやびんが16%という記録があります。コンビニなどでも自動販売機がありますが、捨てる場所があるところと無い所がありますね。

児嶋:フェイスブックでゴミの内容を知らせている内容を見ると、みんなで食べたバーベキューの容器まで捨ててあったというのがありました。なぜ捨てるのかといつも疑問が残ります。

亀田さん:フランスなどでは、パン屋さんは、パンを手渡しし、包装しない歴史もありますね。学校でもゴミの捨て方について教育していますね。最近は特に。

N・Mさん:日本の豊かさの代償であった時代といえるのかもしれませんね。ビニール傘なども使用しなくなったら、捨ててもいいというような。

亀田さん:最近は、1年に一回、デパートで使った物を売るというイベントがありますね。

N・Mさん:100円くらいで買ったら、捨ててもいいというような。

亀田さん:9割はリサイクルできると言われています。モラルとして、野山や路上に捨てないことが大切ですね。

M・Fさん:富士山への上り道で、土の中からキャリーバッグが出てきたという話を聞いた事があります。持って帰らずに土に埋めてあったそうですね。

 私は映画村が仕事場だったのですが、キャラクターの描かれたタオルを売り出し、積んでおいたら、全然売れなかったのに、プラスティックの箱を作って入れて売ったら、どんどん売れたという話を聞いたことがあります。

N・Mさん:りんごもはだかで売るより、包んだ物の方が売れるでしょうね。高級感があるのでしょうか?

張穎さん:中国では、ほとんど裸で売っていると思います。10年前に夫と二人でピースボートで世界一周の旅に出たことがあります。スウェーデンでは、日本料理も出ましたが、全部小さな皿に入れられていて、大きな皿にまとめたらいいのにと思ったたことがあります。

 中国では、野菜を売るとき、入れ物が無かったら、よくひもで吊っていることもありますね。

M・Fさん:いろいろな人が手でさわってもどすのがいやなのかもしれません。

W・Sさん:コロナ禍の時にはなかったのですが、引っ越し前にはガレージセールなどもしましたね。四川省にはパンダがいますが、環境問題でパンダが狂ったというような話もありました。

M・Fさん:地震のあとの原発の廃棄物の処理の問題もありますね。

R・Sさん:韓国から原発の海洋への処理の問題で調査団が来ましたね。

N・Mさん:福島県の果物なども、横浜でも風評被害もありました。

R・Sさん:検査はしていると思いますが、自然の放射能もありますし。消費者も学ぶ必要があると思います。

M・Fさん:日本政府の問題でもありますね。国を信用できないという。

児嶋:福嶋だけでなく、亀岡だって高浜にあるたくさんの原発の事故があれば、盆地なので30キロ圏外でも、溜まる可能性は大だろうなと思っています。

M・Fさん:その他にも電磁波などの問題もありますね。

M・Yさん:医療の中にもこわいことがありますよ。

亀田さん:12時になりました。たくさんのご意見をありがとうございました。