2024/11/14

2024年10月5日(土)多様化する保育園と保護者とのコミュニケーション

開催日:2024年10月5日(日)13:30~15:30
場所:ガレリア3階 2階 大広間
講師:那須ダグバ潤子さん(京都橘大学 看護学部 看護学科 准教授)
対象:日本語を母語としない就学前の子どもと保育者に関わりのある方、関心のある方(保育士、幼稚園教員等)
参加者:約20名
主催:(公財)京都府国際センター・オフィス・コン・ジュント
共催:亀岡国際交流協会

多様な言語や文化背景を持つ子どもたち一人ひとりの個性を育み成長を支えるために、保護者との連携を深め、より豊かな保育を実現するための方法を一緒に考えようと、「多様化する保育園と保護者のコミュニケーション」をテーマに研修会を開催しました。

保育士さんや、小学校の先生など今回のテーマに関心を持ってもらった方たち約20人が参加され、講師の那須ダグバ潤子さんのお話や経験談などをお聞きしました。

最近、亀岡市内でも、保育園や幼稚園、小学校に通う親が外国にルーツを持つ子ども達増えてきています。

講師の那須さん曰く、「来日まもない保護者にとって、【保育所は最初に日本社会と深く接する場所】となっていて、情報をバリアフリー化することが主体的な社会への参加につながる」とのことでした。

那須さんのナイジェリア人の夫が娘さんを保育所に経験や、研究などの結果から、外国にルーツを持つ保護者はあいさつは交わしていても、おしらせなど理解できていないケースが多いのだそうです。

「同じ保護者なのにわからなくていいの?」

語り掛ける方は、主語や目的語を省略せず、相手にわかりやすい標準語に近い平易な日本で語りかけると、外国にルーツを持つ保護者にも理解してもらいやすいです。

掲示物や文書には、日誌(DAIARY)、重要な場所には、IMPORTANTなど、マークを付けておくと、調べたり、聞いたりして、理解する機会を提供できます。

また、文書のテキスト化やメール配信をすると、翻訳アプリが使えるのでより理解してもらいやすくなります。

保育所への親近感を生んだ事例の紹介もしてくださいました。

ロッカーの名前に、日本語と共にローマ字表記を取り入れた結果、外国にルーツを持つ保護者は、他の子どもの名前を覚えやすくなり、自分の子どもとの会話で彼らの交友関係を理解しやすくなりました。

最後に、「このように、しっかり情報を与えられれば、外国にルーツを持つ保護者もより積極的に保育所や幼稚園に関わりたくなるはずです」と話を締めくくられました。

参加者にとっても、オフィス・コン・ジュントにとっても、有意義な研修会となりました。

講師の那須ダグバ潤子さん、ありがとうございました。